「体は食べたものでできている」という言葉があるように、私たちが毎日口にする食べ物は、体臭、そしてワキガの臭いにも少なからず影響を与えます。食生活を改善するだけでワキガが完全に治るわけではありませんが、臭いを緩和し、体質を良い方向へ導くための一助となることは確かです。では、どのような食事がワキгаの臭いを強くし、逆にどのような食事が臭いを和らげるのに役立つのでしょうか。まず、臭いを強くする可能性があるとされるのが、動物性脂肪やタンパク質を多く含む食品です。具体的には、牛肉や豚肉などの肉類、バター、チーズ、生クリームといった乳製品、そして揚げ物などです。これらの食品は、ワキガの臭いの元となるアポクリン汗腺の働きを活発化させると言われています。また、分解される過程でアンモニアなどを発生させやすく、体臭そのものを強くする傾向があります。ニンニクやニラ、香辛料などの香りの強い食品も、その成分が汗とともに排出されるため、ワキガの臭いと混じり合って、より不快な臭いになる可能性があります。一方で、臭いの緩和に役立つとされるのが、日本の伝統的な「和食」中心の食生活です。野菜や海藻類、きのこ類に豊富に含まれる食物繊維は、腸内環境を整え、臭いの原因物質が体内に溜まるのを防いでくれます。また、野菜や果物に含まれるビタミンCやビタミンEといった抗酸化物質は、皮脂の酸化を防ぎ、臭いの発生を抑える効果が期待できます。大豆製品に含まれるイソフラボンは、ホルモンバランスを整える働きがあり、過剰な汗の分泌を抑えるのに役立つとも言われています。梅干しや酢の物に含まれるクエン酸には、疲労回復効果とともに、汗に含まれるアンモニアの発生を抑える働きがあります。毎日の食事を、肉中心から魚や大豆製品中心へ、洋食から和食へと少しシフトしてみる。そして、抗酸化作用のある緑黄色野菜を積極的に摂る。このような小さな心がけが、あなたの体の内側から、臭いの悩みをサポートしてくれるかもしれません。
ワキガの臭いは食べ物で変わる?食生活のヒント