大きないびき、日中の眠気、起床時の頭痛。これらは睡眠時無呼吸症候群の典型的な症状ですが、自分ではなかなか気づきにくいものです。あなたや、あなたの隣で眠る大切なパートナーの睡眠は、本当に大丈夫でしょうか。病気の可能性に気づき、適切な医療に繋げるために、まずはご自身の睡眠の状態をセルフチェックしてみましょう。まず、最も重要なサインは「いびき」です。毎晩のように大きないびきをかいていませんか。そして、そのいびきは単調なものでしょうか。もし、大きないびきが突然静かになり、数十秒の静寂の後、あえぐような、あるいは大きなため息のような呼吸とともに再びいびきが始まる、というパターンを繰り返しているなら、無呼吸が起きている可能性が非常に高いと考えられます。パートナーに、スマートフォンの録音アプリなどを使って、一晩のいびきの様子を記録してもらうのも有効な方法です。次に、日中の覚醒状態を振り返ってみてください。夜は十分な時間眠っているはずなのに、日中、特に会議中や運転中、食事の後など、静かな環境になると、我慢できないほどの強い眠気に襲われることはありませんか。これは、夜間の睡眠の質が著しく低いことを示しています。朝の目覚めも重要なポイントです。目が覚めた時に、口がカラカラに乾いていたり、頭が重く痛かったり、すっきりと起きられず、熟睡した感じが全くない、ということはないでしょうか。夜間に何度もトイレに起きるというのも、見逃せないサインです。これらの項目に一つでも強く当てはまるなら、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。その場合は、自己判断で放置せず、専門の医療機関を受診することが大切です。主な診療科としては、呼吸器内科、耳鼻咽喉科、あるいは睡眠外来や睡眠センターといった専門クリニックがあります。まずはかかりつけの内科医に相談し、紹介してもらうという方法も良いでしょう。早期発見と早期治療が、あなたの未来の健康を守ることに繋がります。