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  • イチゴ舌に似てる?間違いやすい舌の症状

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    子供の舌が赤いと、すぐに「イチゴ舌では?」と心配になりますが、実際にはイチゴ舌と間違いやすい、他の舌の症状も存在します。これらとの見分け方を知っておくことで、無用な心配を減らし、適切な対応をとることができます。まず、比較的よく見られるのが「地図状舌(ちずじょうぜつ)」です。これは、舌の表面の所々で糸状乳頭という組織が萎縮し、舌の表面にまるで地図のようなまだら模様ができる状態です。赤い部分と、その周りを縁取る白い部分が混在し、日によって模様の形や場所が変わるのが特徴です。痛みやかゆみを伴うことはほとんどなく、多くは治療の必要がない良性のものです。原因ははっきりしていませんが、体調やストレスなどが関係していると考えられています。イチゴ舌との見分け方のポイントは、ブツブツとした隆起が目立たず、模様が平面的であること、そして全身の発熱や発疹といった症状を伴わないことです。次に、高熱が出た時に見られる、一般的な舌の荒れです。発熱によって体が脱水気味になると、唾液の分泌が減り、舌の表面が乾燥して赤みが強くなることがあります。また、舌の乳頭が軽度に腫れて、ブツブトして見えることもあります。しかし、これは特定の病気に特徴的なものではなく、熱が下がって体調が回復すれば自然に治まります。イチゴ舌のような、苺の種を思わせるほどのハッキリとしたブツブツにはならないことが多いです。さらに、辛いものや熱いものを食べた後の一時的な刺激や、稀に食物アレルギーなどでも、舌が赤くなったり腫れたりすることがあります。この場合は、原因となる食べ物を摂取した直後に症状が現れるのが特徴です。これらの症状と、病気のサインであるイチゴ舌との決定的な違いは、やはり全身症状の有無です。高熱や喉の痛み、発疹などを伴わずに、舌だけの変化が見られる場合は、緊急性は低いことが多いです。しかし、判断に迷う場合や、症状が長引く場合は、一度小児科や耳鼻咽喉科で相談してみると安心です。

  • 肛門の周囲がかゆいなら肛門科へ、痔や洗いすぎが原因かも

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    お尻のかゆみの中でも、特に「肛門の周り」に限定して、むずむずする、あるいは焼けるような、我慢できないかゆみが続く場合、それは「肛門掻痒症(こうもんそうようしょう)」と呼ばれ、その原因は肛門そのものにある可能性が高いです。このような場合に、最も専門的な診察を受けられるのが「肛門科」です。肛門科は、多くの場合、「消化器外科」や「胃腸科」に併設されています。肛門周囲のかゆみを引き起こす原因は様々ですが、まず考えられるのが「痔(じ)」の存在です。特に、いぼ痔(痔核)があると、肛門の締まりが少し緩くなり、腸からの粘液が皮膚に漏れ出て、その刺激でかぶれやかゆみを引き起こすことがあります。また、切れ痔(裂肛)があると、痛みだけでなく、傷からの浸出液がかゆみの原因になることもあります。これらの場合、かゆみだけでなく、排便時の出血や痛み、脱出感といった、痔に特徴的な他の症状を伴うことが多いです。次に、意外と多いのが、清潔にしようとしすぎるあまりに起こる「洗いすぎ」が原因のケースです。排便後、ウォシュレットの強い水圧で長時間洗浄したり、石鹸やボディソープでゴシゴシと力強く洗ったりすると、肛門周囲の皮膚を守っている皮脂膜や角質層まで洗い流してしまい、皮膚のバリア機能が破壊されてしまいます。その結果、皮膚は乾燥して無防備な状態になり、わずかな刺激(下着の摩擦や便の付着など)でも、かゆみを感じやすくなってしまうのです。これを「きれい好き貧乏」と呼ぶこともあります。逆に、下痢などで便が柔らかい時に、十分に拭き取れずに便が皮膚に付着したままでいることも、強い刺激となり、かゆみの原因となります。肛門科では、まず問診で症状や排便習慣などを詳しく聞き、視診や指診、必要であれば肛門鏡を使って、肛門や直腸の状態を直接観察します。痔などの病気が見つかれば、その治療(軟膏や座薬、生活習慣指導など)を行います。洗いすぎが原因の場合は、正しい排便後のケアについて指導されます。肛門のかゆみは、場所が場所だけに受診をためらいがちですが、専門医に相談することで、長年の悩みから解放されることも少なくありません。

  • 足のしびれを感じたらまず何科に行くべきか

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    ある日突然、あるいはいつの間にか、足にピリピリ、ジンジンとした不快な「しびれ」を感じる。多くの人が経験するこの症状は、非常にありふれている一方で、その原因は驚くほど多岐にわたります。そのため、「この足のしびれは、いったい何科を受診すればいいのだろう?」と、途方に暮れてしまうのは当然のことです。足のしびれの原因は、大きく分けて、神経そのものに問題がある場合と、神経に血液を供給する血管に問題がある場合に大別されます。そして、その神経の障害が起きている場所も、脳や脊髄といった「中枢神経」から、腰や足先へ向かう「末梢神経」まで様々です。例えば、腰痛と共に、お尻から太ももの裏にかけてしびれが走るなら、腰の骨や椎間板の問題を扱う「整形外科」が専門です。一方、突然、体の片側の足と手が同時にしびれ、ろれつが回らないといった症状が伴うなら、一刻を争う脳卒中の可能性があり、「脳神経外科」や「脳神経内科」での緊急対応が必要です。また、歩くと足が冷たくなってしびれ、休むと治まるという症状であれば、足の血流障害を疑い、「循環器内科」や「血管外科」の領域となります。さらに、両足の裏から左右対称にしびれが広がる場合は、糖尿病などの内科的な病気が原因かもしれません。このように、しびれの現れ方や、他にどのような症状があるかによって、受診すべき診療科は全く異なってきます。この記事シリーズでは、足のしびれの様々な原因とその特徴、そしてそれぞれに対応する専門診療科について詳しく解説し、あなたの不安を解消し、適切な医療機関への第一歩を踏み出すための手助けをします。

  • 喉の痛みが治らない時の危険なサイン

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    ヘルパンギーナは、ほとんどの場合、自然に治る予後良好な病気ですが、ごく稀に、重篤な合併症を引き起こすことがあります。典型的な経過から外れ、いつもと違う危険なサインが見られた場合には、直ちに医療機関を受診する必要があります。保護者の方は、どのような症状に注意すべきかを知っておくことが大切です。まず、最も頻度が高く、注意すべきなのが「脱水症」です。喉の激痛のために水分が全く摂れず、「半日以上おしっこが出ていない」「口の中や唇がカサカサに乾いている」「泣いても涙が出ない」「ぐったりして活気がない」といった症状が見られた場合は、点滴による水分補給が必要なため、すぐに病院へ連れて行きましょう。次に、症状の経過です。通常、ヘルパンギーナの高熱は2~3日で下がります。もし、4日以上たっても38.5度以上の高熱が続く場合は、別の感染症を合併している可能性や、他の病気の可能性を考える必要があります。そして、最も警戒すべきが、ウイルスが中枢神経系に影響を及ぼす合併症、「無菌性髄膜炎」や「急性脳炎」です。これらの病気を疑うべき危険なサインは、「激しい頭痛」と「繰り返す嘔吐」です。特に、噴水のように勢いよく吐く場合は要注意です。また、「呼びかけへの反応が鈍い、意識がもうろうとしている」「首の後ろが硬くなり、前に曲げようとすると痛がる(項部硬直)」「原因不明のけいれんを起こした」といった症状は、極めて危険な兆候です。これらの神経症状が一つでも見られた場合は、夜間や休日であっても、ためらわずに救急病院を受診してください。ごく稀ですが、心臓の筋肉に炎症が起こる「心筋炎」を合併することもあります。「顔色が悪く、唇が紫色になっている」「呼吸が速く、苦しそう」といった症状は、循環器系の異常を示唆しており、こちらも緊急の対応が必要です。ヘルパンギーナの経過観察中、「何かがおかしい」という保護者の直感は、しばしば正しいことがあります。少しでも不安な点があれば、自己判断で様子を見続けず、かかりつけ医に相談するか、救急外来を受診する勇気を持つことが、子どもの命と健康を守るために何よりも重要です。

  • もう悩まない!ワキガの臭いを相談できる専門治療

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    セルフケアを毎日頑張っているけれど、それでもワキガの臭いが気になってしまう。あるいは、臭いのことで精神的に深く悩み、日常生活に支障が出ている。そんな時は、一人で抱え込まずに、専門の医療機関で治療を受けるという選択肢があることを知ってください。ワキガ治療は近年大きく進歩しており、様々な方法で臭いの悩みを根本から解決することが可能です。ワキガの相談ができる主な診療科は、皮膚科、形成外科、美容外科(美容皮膚科)です。まず、皮膚科では、医療用の強力な制汗剤(塩化アルミニウム溶液など)の処方や、アポクリン汗腺の働きを一時的に抑える「ボトックス注射」などの治療が受けられます。ボトックス注射は、メスを使わずに注射だけで汗と臭いを抑えることができるため、手軽な治療法として人気ですが、効果は半年程度で、継続して治療を受ける必要があります。より根本的な治療を考えるなら、形成外科や美容外科が専門となります。近年注目されているのが、「ミラドライ」に代表される、マイクロ波を用いた切らない治療法です。これは、皮膚の上からマイクロ波を照射し、その熱で汗腺を破壊するというものです。皮膚を切開しないため、傷跡が残らず、ダウンタイムも短いのが大きなメリットです。ただし、自由診療のため費用は高額になります。そして、最も確実な効果が期待できるのが、手術による治療です。古くから行われている「剪除法(せんじょほう)」は、脇の下の皮膚を数センチ切開し、医師が目で直接確認しながら、臭いの原因となるアポクrint汗腺を一つ一つ丁寧に取り除いていく方法です。効果は半永久的ですが、術後の安静期間が必要で、傷跡が残るというデメリットもあります。どの治療法が最適かは、その人の症状の重さやライフスタイル、予算などによって異なります。まずは勇気を出して、専門のクリニックでカウンセリングを受けてみましょう。医師に自分の悩みを相談し、それぞれの治療法のメリット・デメリットについて詳しい説明を聞くことで、あなたにとって最善の道がきっと見つかるはずです。

  • ストレスが原因?過敏性腸症候群と機能性ディスペプシア

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    腹痛で病院に行き、胃カメラや大腸カメラ、超音波検査など、一通りの検査をしても、「特に異常はありません」と言われる。しかし、実際には、お腹の痛みや不快な症状が慢性的に続いている。このような、明らかな器質的な病変が見つからないにもかかわらず、腹部の症状に悩まされる状態は、「機能性消化管疾患」と呼ばれ、その背景には「ストレス」や「自律神経の乱れ」が深く関わっていると考えられています。この代表的な病気が、「過敏性腸症候群(IBS)」と「機能性ディスペプシア(FD)」です。これらの病気の診断と治療は、「消化器内科」や「胃腸科」、そして時には「心療内科」が専門となります。「過敏性腸症候群(IBS)」は、主に腸の機能異常によって起こります。ストレスを感じると、脳と腸が相互に影響し合う「脳腸相関」というメカニズムを介して、腸が知覚過敏になったり、運動異常を起こしたりします。その結果、腹痛と共に、下痢や便秘、あるいはその両方を交互に繰り返すといった、排便に関する異常が生じます。特に、通勤電車の中や大事な会議の前など、特定の状況下で症状が悪化しやすいのが特徴です。「機能性ディスペプシア(FD)」は、主に胃の機能異常が原因です。胃の運動機能が低下し、食べたものがいつまでも胃の中に留まってしまったり(胃もたれ)、胃が十分に膨らむことができなかったり(早期飽満感)、あるいは胃酸などに対して胃の粘膜が過敏になったりすることで、みぞおちの痛みや、食後の胃の張り、焼けるような感じといった、つらい症状を引き起こします。これらの病気の治療は、まず生活習慣の見直しから始まります。十分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事を心がけ、ストレスの原因を特定し、それを上手に回避・解消する方法を見つけることが基本です。薬物療法としては、IBSでは腸の動きを整える薬や、新しい作用機序の治療薬が、FDでは胃の動きを改善する薬や、胃酸の分泌を抑える薬などが用いられます。また、症状の背景に強い不安や抑うつがある場合には、抗不安薬や抗うつ薬が、腹痛や不快感を和らげるのに非常に効果的な場合があります。検査で異常がないからといって、気のせいではありません。つらい症状に悩んでいる場合は、機能性の病気に詳しい専門医に相談することが、生活の質を取り戻すための重要な一歩となります。

  • 子供の舌が赤い!イチゴ舌の基本的な見分け方

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    子供が熱を出し、ふと口の中を覗いた時に、舌がいつもと違う様子だと親としては心配になるものです。特に、舌が赤くブツブツしていて、まるで苺の表面のように見える「イチゴ舌」は、いくつかの病気のサインである可能性があり、その見分け方を知っておくことは非常に重要です。まず、イチゴ舌の最も基本的な特徴を理解しましょう。その名の通り、舌の表面が赤くなり、味を感じるための「舌乳頭(ぜつにゅうとう)」という小さな突起が炎症を起こして腫れ、ブツブツと際立って見える状態を指します。熟した苺の見た目にそっくりなことから、この名前が付きました。見分ける際の最初のポイントは、舌の変化の経過です。病気の種類によっては、初期段階では舌全体が白い苔のようなもので覆われ、その中から赤いブツブツが透けて見えることがあります。これを「白苔舌(はくたいぜつ)」と呼びます。その後、数日経つと白い苔が剥がれ落ち、舌全体が真っ赤に腫れた典型的なイチゴ舌へと変化します。この時間的な変化も、見分け方の一つの手がかりとなります。次に、舌以外の症状に注目することが不可欠です。イチゴ舌は単独で現れることは稀で、必ず何かしらの全身症状を伴います。例えば、高熱や喉の強い痛み、全身の細かい発疹などです。これらの随伴症状を総合的に観察することで、イチゴ舌の原因となっている病気を推測することができます。具体的には、高熱と喉の痛みが主であれば溶連菌感染症、五日以上続く高熱に加えて目の充血や手足の腫れがあれば川崎病、といったように、他の症状との組み合わせが診断の鍵を握るのです。子供の舌に異常を見つけたら、まずは慌てずに舌の状態と全身の症状を注意深く観察し、その情報を正確に医師に伝えることが、適切な診断と治療への第一歩となります。

  • まさか私が無呼吸症候群だなんて

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    営業職として働く私は、昔から自分のことを健康で体力には自信がある方だと思っていました。しかし、三十代後半に差し掛かった頃から、妻に「あなたのいびき、最近すごくうるさいよ。時々、息が止まってて心配になる」と言われるようになりました。最初は「疲れているだけだよ」と笑って受け流していましたが、指摘される頻度は日に日に増していきました。自分では全く自覚がなかったのですが、異変は日中の活動に現れ始めました。一番堪えたのは、午後の会議です。どれだけ気合を入れて臨んでも、上司の話が始まると、まるで抵抗できない魔法にかけられたように瞼が重くなり、数分間の記憶が飛んでしまうのです。ハッと我に返った時の、同僚からの冷ややかな視線が忘れられません。車の運転中にも、信号待ちで一瞬意識が遠のき、クラクションで我に返るという危険な経験もしました。これはさすがにまずい。そう思い、意を決してインターネットで症状を検索し、「睡眠時無呼吸症候群」という病名に行き着きました。そして、専門のクリニックの扉を叩いたのです。クリニックでは、まず自宅でできる簡易検査を受けました。手首や指にセンサーを付けて一晩眠るだけの簡単な検査でしたが、結果は衝撃的なものでした。一時間あたりに呼吸が止まったり浅くなったりする回数が、重症の基準をはるかに超えていたのです。医師から「このままでは心臓や血管に大きな負担がかかり続けます」と告げられ、私はCPAP(シーパップ)療法という治療を始めることになりました。鼻にマスクを装着し、機械で圧力をかけた空気を送り込んで、気道が塞がるのを防ぐというものです。正直、マスクをつけて眠ることに抵抗がありましたが、その効果は絶大でした。治療を始めたその翌朝、私はここ数年感じたことのないほどの爽快な目覚めを経験したのです。頭がすっきりとし、体も軽い。そして、あれほど私を悩ませていた日中の眠気が嘘のように消え去りました。今では、CPAPは私の命の恩人であり、毎晩の欠かせないパートナーです。

  • 女性特有の下腹部痛、婦人科を受診すべきサイン

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    女性が「お腹が痛い」と感じる時、特に下腹部に痛みがある場合は、消化器系の病気だけでなく、子宮や卵巣といった女性特有の臓器のトラブルが原因である可能性を常に考える必要があります。これらの病気は、見逃すと不妊の原因になったり、緊急手術が必要になったりすることもあるため、適切なタイミングで「婦人科」を受診することが非常に重要です。婦人科を受診すべき腹痛には、いくつかの特徴的なサインがあります。まず、痛みが「月経周期と連動している」場合です。生理の時に、日常生活に支障をきたすほどの強い下腹部痛や腰痛がある場合は、「月経困難症」と呼ばれます。その背景には、子宮の収縮を引き起こす物質の過剰分泌だけでなく、「子宮内膜症」や「子宮筋腫」、「子宮腺筋症」といった病気が隠れていることがあります。特に、子宮内膜症は、年々生理痛がひどくなる、生理期間以外にも下腹部痛や腰痛、排便痛があるといった症状が特徴です。次に、「不正出血」や「おりものの異常」を伴う腹痛です。排卵期や月経時以外に性器から出血がある場合や、おりものの量が増えたり、色や臭いがいつもと違う場合は、子宮や腟に何らかの炎症が起きている可能性があります。クラミジアなどの性感染症が原因で、骨盤内の臓小器に炎症が広がる「骨盤内炎症性疾患(PID)」は、下腹部痛と発熱を引き起こします。そして、最も注意が必要なのが、「突然発症する、これまでに経験したことのないような激しい下腹部痛」です。これは、婦人科領域の緊急疾患のサインかもしれません。例えば、「卵巣嚢腫の茎捻転」は、卵巣にできた袋状の腫瘍が、その根元でねじれてしまう病気で、血流が途絶えるために激痛と吐き気を引き起こします。また、「子宮外妊娠の破裂」は、受精卵が子宮以外の場所(主に卵管)に着床し、それが大きくなって破裂するもので、激しい腹痛と共に、腹腔内で大出血を起こし、ショック状態に陥る、命に関わる非常に危険な状態です。これらのように、月経との関連性や、出血・おりものの異常、そして突然の激痛といった症状を伴う腹痛は、婦人科医による専門的な診断が不可欠です。我慢せずに、早期に婦人科を受診してください。

  • 時系列で見るイチゴ舌!症状の変化で見分ける

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    イチゴ舌を見分ける上で、その瞬間の見た目だけでなく、時間とともに症状がどう変化していくかを観察することは、非常に重要な手がかりとなります。病気によって、イチゴ舌が現れるタイミングやその前後の変化に特徴があるからです。まず、溶連菌感染症の場合を見てみましょう。発症初期、つまり高熱や喉の痛みが出始めてから一日目か二日目には、舌の表面全体が白い苔で覆われたようになります。これが「白苔舌」です。よく見ると、この白い苔の間から、赤く腫れた舌乳頭がポツポツと透けて見えます。そして、発症から三日目から四日目にかけて、この白い苔が徐々に剥がれ落ちていきます。その結果、舌全体が真っ赤になり、腫れた舌乳頭が際立つ、典型的な「いちご舌」の状態が完成します。この「白から赤へ」というドラマチックな変化が、溶連菌感染症によるイチゴ舌の大きな特徴です。一方、川崎病の場合は、このようなはっきりとした白苔舌の時期を経ずに、発症初期から舌全体が真っ赤に腫れ上がり、ブツブツが目立つイチゴ舌の状態になることが多いとされています。つまり、高熱が出てから比較的早い段階で、完成形のイチゴ舌が見られる傾向があります。この時系列での見分け方は、あくまで一般的な傾向であり、個人差もあります。しかし、親が「昨日見た時は白っぽかったのに、今日は真っ赤になっている」というような変化に気づくことができれば、それは医師にとって非常に価値のある情報となります。受診する際には、「いつから舌に変化が見られ、どのように変わってきたか」を具体的に伝えるようにしましょう。舌の見た目という「点」の情報だけでなく、その変化という「線」の情報を加えることで、より正確な診断に近づくことができるのです。