足のしびれを感じたらまず何科に行くべきか
ある日突然、あるいはいつの間にか、足にピリピリ、ジンジンとした不快な「しびれ」を感じる。多くの人が経験するこの症状は、非常にありふれている一方で、その原因は驚くほど多岐にわたります。そのため、「この足のしびれは、いったい何科を受診すればいいのだろう?」と、途方に暮れてしまうのは当然のことです。足のしびれの原因は、大きく分けて、神経そのものに問題がある場合と、神経に血液を供給する血管に問題がある場合に大別されます。そして、その神経の障害が起きている場所も、脳や脊髄といった「中枢神経」から、腰や足先へ向かう「末梢神経」まで様々です。例えば、腰痛と共に、お尻から太ももの裏にかけてしびれが走るなら、腰の骨や椎間板の問題を扱う「整形外科」が専門です。一方、突然、体の片側の足と手が同時にしびれ、ろれつが回らないといった症状が伴うなら、一刻を争う脳卒中の可能性があり、「脳神経外科」や「脳神経内科」での緊急対応が必要です。また、歩くと足が冷たくなってしびれ、休むと治まるという症状であれば、足の血流障害を疑い、「循環器内科」や「血管外科」の領域となります。さらに、両足の裏から左右対称にしびれが広がる場合は、糖尿病などの内科的な病気が原因かもしれません。このように、しびれの現れ方や、他にどのような症状があるかによって、受診すべき診療科は全く異なってきます。この記事シリーズでは、足のしびれの様々な原因とその特徴、そしてそれぞれに対応する専門診療科について詳しく解説し、あなたの不安を解消し、適切な医療機関への第一歩を踏み出すための手助けをします。