「尿酸値が高いとどうなる」という問いに対する答えは、痛風や腎臓病だけでなく、高血圧、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病とも密接に関わっているという点にあります。私自身、高尿酸血症の管理について医師から説明を受けた際、これらの病気との関連性に驚き、生活習慣を見直すきっかけとなりました。近年、高尿酸血症は、単独の病気として捉えられるだけでなく、メタボリックシンドロームの構成要素の一つとして、あるいはそのリスク因子として注目されています。メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪の蓄積を背景に、高血圧、高血糖、脂質異常のうち二つ以上を併せ持っている状態を指し、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患のリスクを著しく高めます。高尿酸血症の患者は、そうでない人と比較して、高血圧の発症リスクが2倍、糖尿病の発症リスクが2倍、脂質異常症の発症リスクが1.5倍になると言われています。そのメカニズムは複雑ですが、尿酸自体が血管内皮細胞にダメージを与え、動脈硬化を促進する作用があること、また、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなる状態)や高血圧の原因となる物質の産生に関与していることなどが指摘されています。例えば、高尿酸血症の患者が適切な治療を受けずに放置すると、腎機能が低下し、それが高血圧をさらに悪化させるという悪循環に陥ることもあります。また、糖尿病の患者が高尿酸血症を合併すると、腎症の進行が早まるリスクも指摘されています。これらの生活習慣病が複合的に存在することで、血管全体への負担が増大し、動脈硬化が急速に進行します。その結果、心筋梗塞や脳卒中といった、命にかかわる深刻な病気を引き起こす可能性が高まるのです。したがって、健康診断で尿酸値が高いと指摘された場合は、痛風発作の有無にかかわらず、これらの生活習慣病との関連性を理解し、早期に生活習慣の改善に取り組むことが、自身の健康寿命を延ばす上で極めて重要です。必要に応じて、医師の指導のもとで薬物療法も検討する必要があります。
高尿酸血症と生活習慣病の関連性