夜、布団に入っても目が冴えてしまい、気づけば時計の針が深夜を指している。寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝早く目が覚めてしまう。そんな「眠れない」という悩みは、日中の活動にも深刻な影響を及ぼし、非常につらいものです。市販の睡眠改善薬を試しても効果がない、あるいは不眠が何週間も続いている場合、専門の医療機関への相談を検討すべきですが、多くの人が「一体、何科に行けばいいのだろう?」という疑問に突き当たります。不眠症の相談で、まず第一に考えられる診療科は「精神科」または「心療内科」です。これらの診療科は、ストレスや不安、うつ病といった心の不調が原因で起こる不眠症の診断と治療を専門としています。医師による丁寧な問診を通じて、不眠の背景にある心理的な要因を探り、睡眠薬の処方だけでなく、カウンセリングや生活指導など、多角的なアプローチで睡眠問題の解決を目指します。特に、気分の落ち込みや意欲の低下、食欲不振など、不眠以外の心の症状も伴う場合は、これらの専門科が最適です。しかし、「精神科や心療内科は少し敷居が高い」と感じる方もいるかもしれません。その場合は、まずかかりつけの「内科」で相談してみるのも一つの有効な方法です。内科では、睡眠時無呼吸症候群や、むずむず脚症候群、甲状腺の病気など、不眠を引き起こす身体的な病気がないかを調べることができます。もし身体的な問題が見つからなければ、適切な睡眠薬を処方してくれたり、必要に応じて専門の精神科や心療内科を紹介してくれたりします。最初の相談窓口として、内科は非常に心強い存在です。その他、いびきがひどく、日中に強い眠気がある場合は「耳鼻咽喉科」や「呼吸器内科」、女性で更年期症状と共に不眠が現れた場合は「婦人科」が対応してくれることもあります。まずは一人で抱え込まず、勇気を出して医療機関のドアを叩くことが、快適な睡眠を取り戻すための第一歩となるのです。