2歳という節目を超え、RSウイルスを一度も経験せずに成長したお子さんが、園生活の開始や兄弟からの持ち込みによって初めて感染した際、親御さんが直面するのは「想像以上に激しい症状」かもしれません。2歳を過ぎているから軽いだろうと予想していたのに、実際に発症してみると、夜通し続く咳や、ゼーゼーという苦しそうな胸の音、そして40度近い高熱に驚かされることが多々あります。これは、年齢が上がって体力がついていても、そのウイルスに対する初感染としての免疫応答が強烈に出るためです。しかし、ここで大切なのは、症状の見た目の激しさと、医学的な重症度を冷静に切り分けて考えることです。2歳以上のお子さんの場合、激しく咳き込んでいても、肩で息をするような努力呼吸がなかったり、水分をしっかり摂れていて顔色が良かったりすれば、自宅での経過観察が可能なケースがほとんどです。対応の基本は、とにかく気道を潤し、呼吸を楽にしてあげることです。部屋の加湿は50から60パーセントを保ち、水分は一度にたくさん飲ませるのではなく、少量ずつ頻繁に与えてください。咳で眠れない時は、上体を少し高くして寝かせるなどの工夫も有効です。また、2歳を過ぎていれば、医師の診断のもとで去痰薬や気管支拡張薬を適切に使用することで、症状を和らげることができます。高熱に対しては、解熱剤を使用して本人の不快感を取り除き、体力の消耗を防ぐことが優先されます。乳児期であれば少しの症状の変化でも即入院という判断になりますが、2歳を過ぎていれば「水分が摂れているか」「尿が出ているか」「意識がはっきりしているか」という3点を主なチェック項目として、どっしりと構えて看病に当たることができます。もし、呼吸が明らかに速い、唇が紫がかっている、あるいは水分を全く受け付けないといった兆候が見られた場合には、迷わず医療機関を受診すべきですが、そうでなければ「今は体の中で一生モノの免疫を作っている最中だ」と考え、本人の回復力をサポートしてあげましょう。2歳まで未感染だったからこそ、この初感染を乗り越えた後の免疫獲得は、将来的に同様の呼吸器感染症に強い体を作るための大きなステップとなります。初めてのRSウイルスは確かに大変な経験ですが、成長した今の年齢であれば、必ず安全に乗り越えることができるはずです。
RSウイルスを2歳まで経験しなかった子が初めて発症した時の対応